大学受験といえば、本当に時間との戦いです。短い限られた期間の中でどれだけ学力を伸ばしていけるか。
そのためには他人よりも人一倍勉強しなくてはいけないのはもちろんですが、どれだけ効率よく学習していくかも大切です。
だらだらと10時間勉強するよりも、効率よく6時間勉強した方が確実に学力は伸びます。
ということで、
今回は英語を脳科学的に見て最も効率よく学習していく方法を解説していきます。
ちなみに今回の記事は「英単語・英熟語編」です。
【英語読解編】はこちらになります。
誰よりも効率よく英語を勉強したい!と考えている人は、ぜひ今回解説していく学習方法を参考にしてみて下さい。
[quads id=1]
英語を脳科学的に一番効率よく学習する方法
英語が苦手=頭が悪いではない!
英語を学習していく前に最初に覚えておいて欲しいことは、
英語が苦手、得意ではない!からと言ってあなたが「頭が悪い」ということではない
ということです。
英語のテストの点数が低かったからと言って、自分は頭が悪いんではないかと不安になってしまう方もいるかもしれませんが、脳科学的に見ても、英語が苦手だからといって頭が悪いとは限りません。
例えば、日本の高校生が、アメリカ人の小学生などが見ているような子供向けアニメを見たとします。
おそらく英語で聴いた時、ほとんどの日本の高校生がアニメの内容を完璧に理解できないと思います。
しかし、英語が理解できてないからと言って、日本の高校生がアメリカの小学生よりも頭が悪いとは思いません。
なぜなら、そこには日本の高校生の圧倒的な英語に対する時間が少なすぎるからです。
これは受験生に対しても同じことが言えます。
英語が得意な人と苦手な人の違いは圧倒的な英語を学習する時間の差です。
英語の成績は、学習時間に完全に比例するのです。「言語がデキるデキない」と「頭の良し悪し」は関係ありません。そのことをしっかりと覚えておいて下さい。
英語の基礎固めは英文法が最優先
英語でまず初めにやらなくてはいけないのは、当然、基礎固めです。
これはどの教科にも言えることですが、しっかりと基礎固めができていないと、どんな参考書を使っても実力は上がりません。
英語の基礎は、何かというと一番は英文法です。単語ももちろん英単語や英熟語も大切なのですが、英単語は最悪忘れてしまっても辞書を見ればなんとかなります。
脳科学的には、英文法は脳の言語野の働きを使い、英単語や英熟語は脳の海馬や側頭葉という部分の働きを使って学習します。
- 言語野とは、言葉を理解したり使ったりする大脳の部分のこと。
- 海馬や側頭葉は、知識を記憶して収納しておく大脳の一部。
まあ簡単に言うと、英文法はなるべく早く学習し、英語の「骨組み・骨格」を最初にきちんと作っておくことが重要です。英単語や英熟語は「アクセサリー」のようなものであとからいくらでも付け足したりすることができます。
[quads id=1]
英文法はの具体的な学習方法
それでは、英文法の具体的な学習方法について紹介していきます。
高校では、基本的に英文法の参考書が配布されます。一番有名なのが『Forest 総合英語』です。
「Forest」の良いとこは、他の参考書とは違い、解説の部分が多くわかりやすいので、英語学習の基礎固めには最適な参考書です。
ただ、解説は全て読む必要はありません。そんなことをしていてはすぐに時間がなくなってしまいますし、仮に全部暗記しようとしても、記憶することはできないでしょう。
正しい学習方法は、
「Forest」には解説の近くに、重要な文法事項として「例文」が書かれているはずです。この例文を全て完璧に浴すことができればそれで十分です。もし、例文をしっかりと訳すことができれば、その下の解説も読む必要はありません。訳すことのできなかった例文だけ解説を読むことにしましょう。
「Forest」はとても分厚い参考書ですが、例文だけを理解できればいいので、そこまで時間はかからないはずです。
例文をしっかりと訳すことができるようになったら、次は音読や、CDを聴いたりします。これを何度も繰り返して下さい。
上記で、英文法は脳の言語野の働きを使って学習すると解説しましたが、この言語野には2つの部分に別れています。
- 1つは、書いたり話したり、アウトプットする役目の部分です。
- 2つ目は、読んだり聴いたり、インプットする役割の部分です。
つまり例文を音読することは、アウトプットに繋がり、CDを聞くことはインプットに繋がります。
しっかり意味を理解した例文を、音読したり、CDを聴いたりすることは、言語野の2つの部分を刺激することができるので、どちらもとても効果的です。
また、自分で英文を作ってみるのも良いです。
英文法の基礎固めはこれを何度も繰り返すことで、自然と身についていきます。
まとめると、
[aside type=”normal”]
- 「Forest」のような解説がしっかりしている参考書を用意。
- 参考書の例文だけをと訳せるようにする。
- 理解した例文を何度も音読したり、CDを聴いたりする。
以上で英文法の基礎固めは終わりです。
英語の基礎固めができたら
英文法の基礎固めができたら、次は「知識」をインプットしていきます。
受験レベルの英単語は、単にどれだけ記憶しているかによります、つまりただの「知識力」です。
ではどのように知識を暗記していくのかと言うと、
上記でも解説しましたが、英単語や英熟語を学習するときは、脳の海馬や側頭葉を使います。
左脳の海馬は「マイナスの感情」を交えて記憶すると記憶に残りやすいです。
よく怖い体験や出来事があった日のことはいつもでも覚えていますが、嬉しいことや楽しいことがあった日のことは覚えてないことが多いです。
これは実は、マイナスな感情を起こす”扁桃体”というところが、海馬のすぐ近くにあるため、この両者は影響を与え合っているからです。
そのため、英単語や英熟語を記憶するときは、知らなかった「悔しい!残念!」とオーバーに言ってみながら覚えるのが良いです。そうすれば海馬に記憶が定着しやすいのでとても効果的です。
また、友達と英単語の問題を出し合ったりするのも良いです。「誰かにきく」という行為も、エピソード記憶として、定着しやすいです。
英単語・英熟語はワンセットにして覚える
より効率的に記憶するなら、海馬の特徴を生かして、暗記していくのが重要です。
英単語・英熟語には、「同義語」や「反意語」「派生語」「関連語」などがあります。
受験生の中には、おそらく英単語帳を覚えようとするとき「見出し語」「日本語訳」「例文」だけを見て、これらの「同義語」や「反意語」「派生語」「関連語」は、無視してしまう人も多いと思います。
しかし、これは非常に勿体無いことです。
なぜなら、英単語・英熟語は、「同義語」や「反意語」「派生語」「関連語」などの似た者同士をセットで覚えた方が記憶に残りやすいからです。
右脳の海馬は、バラバラに知識を覚えるよりも、似たものを「ワンセット」にして一気に暗記する方が得意なのです。
一気に覚えれば、海馬が勝手に単語や熟語を神経回路によって結びつけてくれますが、別びに一個一個覚えていく方法では結びつきません。
例えば、”Subjective”という単語を見たときに、”Objective”の対義語だということに気づかない状態になってしまうわけです。
そうなっては記憶も浅いままで、結果的に効率が悪いので、セットで覚えていくようにしましょう。
【英語読解編】はこちら!
[quads id=1]